保存版! 求職活動マップ特集

65歳未満の人が保健福祉センター(旧福祉事務所)へ生活保護相談に行くと、余程の病気か障害が無い限り、「一定期間、ハローワーク等で就職活動をしなさい」と就労指導が入る。「無理や。住所も連絡先もないのに相手にしてくれんやろ」と諦念が先立ってしまう向きも多いかと思う。「不況底打ち」が政府により再三喧伝されるが、その手応えは庶民に全く実感され無いまま。ハローワークに行っても高齢者求人は相変わらず少なく、増してや住所や連絡先の無い者にそう簡単に職が見つかるとは考えにくい。

 しかし、それでもハローワークへ行ってみよう。「犬も歩けば」の譬えもある。若い人なら閑古鳥の鳴く「あいりんセンター」下より可能性が高いかも。実際にガードマンの仕事を見つけた人もいる。加えて、ハローワーク通いは生活保護に繋がる。生活保護は 「(稼働)能力の活用を促し自立の助長」を目的とする。が、野宿状態では「稼働能力の活用」が困難なのは確かだ。だからと言って福祉から門前払いされる訳ではない。ハローワーク通いは「稼働能力の活用」を実現しようとする努力に当る。「十分な努力にも関わらず職が見つからない」と認められれば生活保護が受理される。またパートなりとも何らかの職にありつけば、仮にその収入だけでは生計維持に不足であっても、保護基準額との差額を福祉から支給してもらう形で生活保護がかかる。

■ハローワークに行ったら

@相談を受ける A求職受付票を作る 先ず職業相談を受けて欲しい。希望職種・時間・給与などの条件を提示するのは勿論だが、特に阿倍野職安(地図参照)では、今後生活保護申請予定の人に対して保健福祉センター(福祉事務所)が就労指導を行う事情は周知している。住所・連絡先が無いという自分の現状を率直に相談員に伝えよう。その上で必ず求職受付票(右の写真参照)を作り、日付印を忘れず押印して貰う事だ。未だ生活保護を考えてない人であっても、いつ保護申請する必要に迫られるか分からない。その時に求職活動の記録が残っていた方が、事の進みは速くなる。

求職受付票(右=表、左=裏。裏面には相談日の日付が押印されたり、紹介を受けた事業所名等が記入される。

テキスト ボックス: 西成警察■
テキスト ボックス: ←日本橋 堺筋
テキスト ボックス: 阪堺線・谷町線

テキスト ボックス: なにわ筋
テキスト ボックス: ■今宮工業高校
テキスト ボックス: 鶴見橋商店街→
テキスト ボックス: ←なんば
テキスト ボックス: ←芦原橋
テキスト ボックス: 26号線

■面接 
ダメで元々・上手くいけばしめたもの。職安通いをする中で、企業面接のチャンスが巡って来たなら、就職に結びつくかどうか如何に関らず必ず挑戦しよう。「稼働能力活用のための努力」の実績になる。(特に50代の人は面接の実績がないと福祉事務所は申請を受理しても却下する事が多い。)履歴書作成・写真等が必要な場合がある。もし自力で用意が出来ない等の事情があれば、諦めず釜ヶ崎支援機構福祉部門にご相談を。
 

■生活保護受給後の就職活動

 保護開始後も、「早く就職を決めないと○ヶ月後には生活保護を切るぞ」等と福祉事務所は急かす。ある程度若くて健康な人に対しては「就労指導」が継続して為されるのだ。プレッシャーに潰される事無く、焦らず粘り強く求職活動を続けよう。

生活保護を受給したらなるべく早く、出来れば初回の保護費で携帯電話を購入しよう。プリペイド式の物なら初期費用は約一万円、待受け中心の使用なら通話料金は月々三千円程度で済む。これで住所に加え連絡先が確定するので、胸を張って職安に行ける。
 

■求職活動日記を作ろう

「不採用」の報せに落ち込む。保護が切れる日が迫る。不安は募る。しかし諦めてアパート出てしまうのは拙速というもの。努力が実を結ばない状態が続くとしても、求職活動を怠っていない事が証されれば、保護は廃止にならない。求職活動は職安通いに限らない。新聞の求人広告を見て電話をかけたり面接を受けたりという事、友人に仕事の相談する事も求職活動の一つだが、こうした記録に残らない求職活動の記録を具体的かつ詳細に残す為、ノートを一冊買って日記を作る事をお奨めする。ケースワーカーに「これだけ努力している」と訴えることが出来るように、求職活動日記を作ってコマメに記録を残しておこう。