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計画的にお金を使うことが苦手な人がいます。日雇い労働に従事した経験が長いためか、「宵越しの金を待たない」という生活習慣を長らく保持してきた人もいます。アルコール・覚醒剤などの薬物依存症の治療を受けている人では、まとまったお金を所持することが再飲酒・再使用の引き金になることがままあります。その他、(まだ病気としてに世間的な認知は薄いいものの)パチンコ・競輪・競馬などのギャンブル依存症(嗜癖)と思われる方もいます。そういった人も一度に1ヶ月分の家賃・生活費を一人で持つのは危険なことです。また加齢にともない、認知症の進行があり、金銭の自己管理が出来なくなる場合もあります。
一方で生活保護支給日は月1回で、かりに何らかの理由があって生活費が月途中で無くなっても、貸し金の制度はありません。たった一度の経済的な失敗が、家賃の未払い=住居を失うこと=生活の破綻=再野宿化に繋がりやすいのです。アルコール依存症・その他薬物依存症の人には、適切な専門医療を受けてもらうことに加え、金銭管理などのサポートが必要になります。
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| 受領書 |
私たちは本人と話し合って同意を得た上で生活費を預らせてもらい、日ごとないしは2〜3日毎・1週間単位で生活費を本人さんにお渡するようにしています。ただお金を小分けにして渡すだけでなく、少しでも貯蓄が出来るような計画を本人さんに考えてもらったりもします。貯蓄の目標は8〜10万円を設定しています。家賃と1日1000円以上の生活費の確保。これが達成された暁には、本人と再度話し合いを持ち、お金の渡し方を見直すようにしています。もちろん、金銭の授受に間違いがあってはならず、受け渡しの際には細心の注意を払っていますし、日ごと過不足が出ていないかの厳正なチェック体制もひいています。
現在釜ヶ崎支援機構で金銭管理をしている人は63人います。「金銭管理」とひとくくりにしていますが、その内容は様々です。認知症とアルコール依存症が合併しているためお金を少しでも持ったら飲酒がとまらなくなり、家に帰ることさえ困難になり死ぬ恐れのある人たちは、一緒に買い物をして現金を持たないように「現物支給」している人が4人、生活保護受給者で介護保険の点数が足りないため「買い物代行」している人が6人、1日2回朝夕お金をとりにきている人が2人、毎日とりにきている人が20人、2,3日に一度が9人、1週間に1回が6人、2週間に1回が1人、不定期が7人、積み立て方式を採っている人が9人となっています(1人だけ「現物支給」と「買い物代行」をしている人がいます)。
また、高齢者・障害者を対象とした大阪府の社会福祉協議会の権利擁護事業「あんしんサポート」サービスでも月単位の金銭管理を行ってくれています。そのサービスの情報提供を勧奨、手続きの支援も行っています。ただ申し込みをしてから、サービスが開始されるまで半年から10ヶ月も待たなければならず、その間家族がいない人たちの金銭管理をどうするのかという問題はあります。そして「あんしんさぽーと」は基本的には月1回しかお金を届けてくれないので、1ヶ月単位で計画的にお金を使うことができない人たちに対してはどのようにしたらいいのかという問題もあります。 |