2003年3月夜間宿所アンケート報告
 

 2003年3月4日「あいりん臨時緊急夜間避難所」においてアンケートを実施した。整理券配布数580枚、入所者数544人、有効回答数426(回答率78.3%)であった。

 夜間宿所でのアンケートはこれで5回目であるが、年齢の面ではあまり大きな変化は見られない。

 

最頻値の占める割合は、各年共に約8%で、2000年11月だけが1割強である

最頻値の占める割合

2000年5月−62歳・28人・7.9%

2000年11月-63歳・26人・10.8%

2001年3月−57歳・34人・8%

2002年1月−60歳・20人・8%

2003年3月−65歳・35人・8.2%

 

 各年の各年齢階層が全体に占める割合で作成したのが下のグラフである。平均年齢が大きく動いていないので、グラフも似通った形になっているが、それでも各年で少しずつ特徴が見られる。

 
今回の特徴は、50〜54歳代が各年より6%強増加し、グラフの形が台形に近くなっていることである。
この傾向が今後も続くかどうか注目される。なぜなら、50〜54歳代は特掃の登録もできず、福祉の活用も困難な層と考えられるからである。この層の夜間宿所への定着は、新たな施策の必要を喚起することになる。


出身地と出身地別平均年齢は、下の表の通り。

特徴をあげれば、最大のグループである大阪(75名)が、平均年齢よりも1歳以上若いこと。釜ヶ崎に来た年数が3年までの人が半数近くの33人であること。

次に大きな特徴を見せているのが和歌山のグループ(13名)で、平均年齢が47.7歳。釜ヶ崎に来た年数が3年未満は半数を超える8人。

愛媛のグループ(20名)も、来釜年数3年未満が半数を占めている。

これらの傾向から言えることは、ある程度の数字でまとまっているグループで、全体の平均年齢より若いグループは、比較的釜ヶ崎に来た年数が短いものが多く、全体の平均年齢より高いグループは、釜ヶ崎に来て3年以上の年数の人が多いということである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


利用頻度では、「初めて」あるいは「月4日以下」の平均年齢が全体の平均年齢より下回っており、ほぼ毎日のグループが平均年齢を上回っている。

「ほぼ毎日」と「月20日以上」のグループで7割を占めており、常態的に夜間宿所で寝泊まりしている人の割合が高い。

 

「夜間宿所をいつから利用しているか」では、利用期間の長いグループの平均年齢が、全体の平均年齢よりも高い。

「利用頻度」と「利用期間」をクロスすると「ほぼ毎日」利用の半数が2年以上利用であり、「ほぼ毎日」と「月20日以上」のグループで2年以上利用が、全体の3割3分を占めていることがわかる。

少なくとも、「ほぼ毎日」「2年以上」利用のグループ(103人)については、夜間宿所ではなく、別の安定した居所の提供の必要性が高いと言える。

 

野宿期間は、1年未満が3割を占めており、野宿を余儀なくされる人々が、日々加わっていることを示している。「3年以上」回答者で、年数を記入したものは66名、5年が25名で最も多く、ついで4年の19名となっている。大阪市内野宿者急増期と符合する。野宿期間と利用期間が一致しているのは、173名(40.6%)。要望欄には、「なくなっては絶対困る。野宿はしたことがないので怖い。」という記述があるが、そういう思いの人が多いことをうかがわせる数字である。

釜ヶ崎在住年3年以上で最も多いのが20年の21人、30年と10年が各18人で2位、3位が15年の12人。平均は17年(回答数125)。10年以上は97人(22.8%)である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


釜ヶ崎在住年数と野宿期間が同じ人は、95人(22.3%)。釜ヶ崎在住年数より野宿期間の方が長い人は90人(21.1%)。

夜間宿所利用以前の寝場所が、簡易宿泊所あるいは釜ヶ崎内で野宿などの地縁のある回答は184人(31.5%)、釜ヶ崎と地縁のなさそうなもの67人(15.7%)。「市内で野宿」(104人24.4%)は、釜ヶ崎との地縁について在釜年数を参考にするとほとんどが2年・3年以上であるので、夜間宿所利用者の半数以上は、元々釜ヶ崎を中心に生活していた人々であるとみなすことができる。

 

夜間宿所の利用をあてにして釜ヶ崎に来たと想像されるのは、67人(15.7%)にとどまるといえる。

夜間宿所の利用者で輪番登録をしているものは、結構多いと言える。輪番登録数でなく有効稼働数(約千人)でいえば、1割強が夜間宿所を利用している。毎日利用している割合も登録していないものよりも高い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「本当にありがたく思っています。まだ初めてなのでよく判りません。存続をお願いします。」・「日本の大阪府・大阪市はすべての人間において大変でしょう。ただで泊めていただきまして大変申し訳ないけど、シラミ、なんとかなりませんでしょうか(毎日シャワー、肉体は美しいけど)服に付いたシラミとは友達になりません。」・「弁当かカップラーメンの支給をして欲しい」・「ベット数をもっと増やして欲しい」・「週に23回でも良いからおにぎり又はご飯類を続けて出して欲しい。シャワー時間をもう少し長くして欲しい。よろしくお願いします。」・「午前5時の退出時間は、我々仕事のできない人間には困ります。特に冬場は寒く、5時より図書室の開く830分までの3時間半は非常に苦痛です。作業従事できないものは8時頃まで居られるよう切に望みます。よろしくお願いいたします。」・「シャワーを25分ぐらいにしてください」・「今後も継続して開所して欲しい。(日雇いの仕事の改善があまり望めないため)」・「シェルターこのまんま存続させていただいて欲しい。景気は良くならないと思う。益々ホームレスが増えると思います。」・「市の職員はもっと切実なことを考えよ。下着だけでも洗濯させて欲しいです。なぜなら時々シラミを貰うから、下着なかなかかえませんで。ここの若い兄さんたち、毎日ありがとう、頑張ってください。」・「冷暖房の設置!!。なくなっては絶対困る。野宿はしたことがないので怖い。」・「近くにまたよく似たところをつくって欲しい」「屋内禁煙。けむたい。」・「ありがたくて何も言うことはありません」