「別冊フレンド」−生徒たちの取り組み

大阪市同和教育研究協議会事務局 原 長生

司会 別冊フレンドの釜ヶ崎差別に対する告発を行った鶴見橋中学、梅南中学の生徒さんたちの取り組みをまとめましてですね、市同協の原事務局次長さん、一つご報告をお願いいたします。


 今日は、市同教事務局の原ともうします。小学校の教員をやっています。

この問題が、子どもから始まった。子どもが発火点であったというのが事実で、教員が子どもに動かされて、この間、約半年取り組んでいます。

私ども市同教事務局は、機関紙を通じてこの問題を、大阪市内の幼稚園から中学校・高校までの学校現場に問題提起をしてきました。

実は、この8月3日の取り組みがあるというので、一番足元のですね、梅南中学校、鶴見橋中学校、今宮中学校、この三つの中学校が、連絡を取りながらこの間、取り組んでますので、是非とも教員だけでなくて、取り組んでる子どもたちを含めてこの場にということで、声掛けをしてきました。

残念なことにちょうど、梅南中学校、鶴見橋中学校が、中心になってます生徒会の子どもたちの夏のキャンプとぴったりと重なりまして、今日参加ができておりません。

そういうことで、資料で取り組みを紹介するという形になりますことをお詫びしたいと思います。

で、先ほどいいましたように、学校現場ですから、ついついですね、私たち教員が、言葉は悪いんですが、「子どものケツかいてやらす」ということ多いんですけども、

この件につきましては、先ほど人推会の報告にありましたように、子どもたちが、自分たちで話し合ってこの問題の取り組みを進めております。

それに学校の教員が、共に取り組んでいる、そういう形になっているということを知っていただきたいと思います。

それからもう一つはですね、梅南中学校も鶴見橋中学校も子どもたちは、

一つは同和地区に住み、部落差別を受ける立場にある子どもたちですし、

中には在日韓国・朝鮮人という立場の子どもたちもいます。

いわゆる差別される側の子どもたちですけれども、この問題に取り組む中で、子どもたちはですね、やっぱり、自分自身が釜ヶ崎に対しては差別意識を持っていたということ、

「釜」の差別を私たち、僕らはやっていたということに、この取り組みを通じて気づいています。

夏休みに入りまして、梅南中学校の生徒会の子どもたちは、あいりんの方に入りまして、歩き回ってフィールドワークしたり、そういった取り組みを始めています。

この資料の中にありますけども、2月15日に鶴見橋中学校の先生に訴えた子どもたちは、今は高校一年生になっています。現在、4月以降は当時二年生だった子どもたちが、引き続いてこの夏までの取り組みをしています。

で、鶴見橋中学校、梅南中学校の子どもたちや教員の思いといたしましては、先ほどいいましたように、講談社に対して、腹立つ、抗議するだけではなくてですね、

自分たちの釜ヶ崎に対しての見方、それと正直、今まで幾つも悪さをしてきたことも言うてます、石ぶっけたりですね、公園で文句言うたりとか、いっぱい、やっぱり自分たちもやってきたと言っています。

で、「釜」の問題を正面に据えてですね、これから一年二年と息の長い取り組みをやりたいという意気込みで現在やっています。

と言いますのは、先ほども報告ありましたように、講談社が謝罪し漫画の連載が打ち切られると言うようなことで、「釜」の差別は解消してないです。

釜ヶ崎の問題は依然として残っている、そういう捉え方で子どもたちは取り組んでいます。

当の子どもたち、学校の教員が報告できたら一番よかったんですけども、あのー、ちょっと私確認してないんですけども、今宮中学校の先生の方は今日は何とか駆けつけようと言うことで返事もらってますので、もしよかったら、また平場の方から発言していただければありがたいと思います。以上です。


司会 今宮中学校の高橋先生いらっしゃいますか。

高橋 はい。

司会 はい、じゃあ、一つ発言をお願いできますか。

高橋 すいません、今宮中学校の高橋ともうします。

今宮中学校では、この問題につきまして同じように取り組んできましたが、今日は、そちらの資料の方には載せておりません。

うちは抗議文というところまで、やることはできませんでした。まあ、子どもたち一人一人の意見っていうのを全部集めたやつは講談社と作者のみやうちさんという方に、必ず目を通して欲しいということで、お渡ししました。

で、その返事もいただきました。

あの、うちは、もちろん校区、校区そのものに釜ヶ崎を含んでいますし、子どもたちも、もちろん、釜ヶ崎に住んでいる子どもたちが、1割ちょっといます、

それから、保護者の方が日雇労働に従事しているっていうところも、1割強の中の、やっぱり、半数ぐらいはそうです。

30歳後半、40歳台のお父さんが頑張っておられます。

で、毎年、5月から6月にかけて、どうして、じゃあ、おっちゃんたちは道に寝ているんだ、

8割以上の子が、毎日、釜ヶ崎の外の子が、釜ヶ崎を通って今宮中学に通ってきます、そしたら、色んなおっちゃんたちに出会ったりしているし、もちろん、道に寝ているおっちゃんたちも見ながら登校なり下校なりしています。

じゃ、どうして道に寝ているおっちゃんたちがいるんだろうというところから、

ほんまに短いんです、1年の内の5回ぐらいしかできていないんですけど、あの、

プリントを使って、おっちゃんたちは今どんな状況なんだろうかとか、何で道で寝てなあかんのかとか、そういうことを、
僕らも一生懸命福祉センターの方へ電話さしてもろて、資料を作って有村潜さんの漫画も切り張りさしてもらって、プリントを使った学習をしています。

それでも、悲しいことなんですけど、あえていいますけど、それでも去年の5月の19日に、南海の今宮戎のガード下で、段ボールを、

リヤカーで段ボールを敷いている段ボールの上に、やっぱり、爆竹を乗せて、すって逃げていったという事件がありました。

浪速警察からすぐ電話もらって、で、あの、そういう事件がほんまにやっぱりうちでもあったんです。

そんな勉強してても、やっぱり、そういうふうな、遊び半分で、ほんとに冗談半分でそんなことをする子どもたちがいるというのも事実だし、

それがあるたびに、そのときもこういう場所に、学校全員、みんなを集めて、僕も話をさしてもらいましたけれども、色んなことで訴えて行ってます。

まだまだ力足りないんですけども、それでも、たとえば、7年、8年前の騒動の時でも、

おっちゃんらがこんなんいうてくれたで、今日はな、一番大変な時やからな、そんなん学校行ってる場合違うって先生にいいとか、そんなふうに声かけてくれたでとか、

僕らそんなふうにおっちゃんらとふれあうこどもたちの声を聞きながら、またそれを、こんなんやで、おっちゃんらの状況、こんなしんどいこともあるんやで、でも、一生懸命生きてるんやし、っていうことを、

色んな場面の中で、その5回の学習以外の場面の中で毎日の中でもやっぱり話していかなあかんやんか、しっかり子どもらと一緒に僕らも勉強して行かないかんやんかってことで、

あの、どこまで頑張れるか分かりませんけど頑張ってます。あの、力足らないかもわかりませんし、実際、ど真ん中に建っていますので、先生、しっかりしいやとか、こんなんいうとったで子どもとか、いうのありましたら、いつでも学校の方におっしゃってください。すいません。中途半端な報告で、もうしわけないですけど。

司会 鶴見橋中学校や梅南中学校で、部落差別と闘う子がこの事件を通じて釜ヶ崎に対する差別意識を自覚して自ら仲間と共に成長して行っている。

今宮中学においてもこの事実を取り上げる中で、教師も頭を打ちながらも、生徒の差別意識と格闘しながら成長していっているという状況でありました。

この成長する教師と子どもたちに対して、改めて連帯を拍手で確認したいと思います。ー拍手ー

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